パナソニック炊飯器「ビストロ SR-X910D」レビュー|”センサーの進化”で古米も美味しく炊ける

炊飯器の買い替えを検討しているなら、チェックしておきたいのが2025年モデルの「ビストロ SR-X910D」だ。最大の進化ポイントは「リアルタイム赤外線センサー」の新搭載で、炊飯中のお米の状態をリアルタイムで検知し、約9600通りの設定から最適な火加減・圧力を自動調整できる。従来モデルより甘みが8%増加したというのも、この精度向上の結果だ。

価格は直販で10万円前後。高級炊飯器の中でも上位クラスの価格帯だが、毎日ごはんを炊くヘビーユーザーにとっては、その差がちゃんと炊き上がりに出てくる機種だ

従来モデルから何が変わったか

買い替えユーザーが気にするのは「前の機種と何が違うか」だろう。主な変化は3点。

1. リアルタイム赤外線センサーの新搭載 釜内の温度変化とお米の状態を炊飯中に常時検知する。これにより「ビストロ匠技AI」の炊き分け精度が大幅に向上し、新米・古米どちらも最適な炊き方に自動調整される。

2. 加圧追い炊きポンプの新搭載 追い炊き工程で圧力をかけながら加熱し、お米の表面をおねばでコーティングする。ハリのある食感に仕上がり、冷めてもかたくなりにくい。お弁当や冷凍用ごはんを作る機会が多い家庭には特に恩恵が大きい。

3. デザインの一新 昨年モデルからツルッとしたシンプルなデザインに変更。同じビストロシリーズの電気圧力鍋などとデザインを統一しており、キッチンでの統一感が出やすい。ただしクール寄りのデザインのため、好みは分かれる。

実際に炊いてみた

「ビストロ炊飯」コースと「銘柄炊き」コース、それぞれであきたこまちを炊いて比較した。

どちらも粒立ちがよく、しゃっきり感と柔らかさのバランスが良い仕上がり。甘みや柔らかさを過剰に演出するのではなく、素材の良さを引き出すクセのない炊き上がりという印象だ。

メーカー主催の試食会では古米も試食したが、古米特有のにおいや食感の劣化が抑えられており、普通においしく食べられた。センサーによる自動調整の恩恵を感じやすいのが古米や品質にばらつきのあるお米というのは、ヘビーユーザーにとって刺さるポイントだろう。

食感・銘柄の炊き分け機能

「ビストロ炊飯」コースでは13通りの食感炊き分けが可能。かため・やわらか・しゃっきり・もちもちをそれぞれ3段階で選べる。自分好みの食感に追い込めるのは、炊飯にこだわるユーザーには素直にうれしい仕様だ。

銘柄炊き分けは73銘柄に対応。産地や品種ごとの個性を引き出す設定が用意されており、季節ごとに銘柄を変えて楽しむ使い方にも向いている。

気になる点

UIはフルドット液晶+静電タッチキーの組み合わせ。画面サイズはやや小さく、表示できる情報量は少なめだ。デザイン優先の設計と割り切れるが、情報量を求めるユーザーには物足りなく感じるかもしれない。

デザインについては前述の通り好みが分かれる。昨年モデルから乗り換える場合、見た目の変化に戸惑うケースもあるだろう。

こんな人におすすめ

  • 毎日の炊き上がりに満足できていない買い替えユーザー
  • お弁当・冷凍用ごはんをよく作る家庭
  • 銘柄や食感を自分でコントロールしたいこだわり派
  • 古米や備蓄米をおいしく炊きたい人

まとめ

リアルタイム赤外線センサーと加圧追い炊きポンプという2つの新機能が、SR-X910Dの買い替え価値を明確にしている。炊き上がりの安定感と冷めてもおいしいという実用性は、毎日ごはんを炊くヘビーユーザーほど実感しやすい進化だ。価格は直販10万円前後と高めだが、それに見合う炊き上がりのクオリティは確かにある。


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カラーは2色展開。

この記事を書いた人

コヤマタカヒロ

1973年生まれのデジタル&家電ライター。大学在学中にストリートカルチャー誌「Boon」でライターデビュー。その後、PCやデジタルガジェット、白物家電を専門分野として執筆活動を展開。寄稿先はモノ雑誌から、ガジェット系Webサイト、家電ニュースサイト、ビジネス系メディアまで、多岐にわたる。執筆以外にアドバイザーなども行う。家電コミュニティ「家電総合研究所」を主催。調理家電のテストと撮影のための空間「家電スタジオ・コヤマキッチン」を用意。米・食味鑑定士の資格を所有。