16インチの大画面ノートPCで、重さ約1.2kg。一般的な16型ノートは2kg前後が当たり前です。その常識を崩してきたのが、「Zenbook SORA 16」です。今回はASUSよりお借りして、実際に試しました。

独自素材「セラルミナム」+Snapdragon X2 Elite Extreme。軽さだけじゃない一台
まず手に取ったときの感触が普通じゃありません。ボディに使われているのは「Ceraluminum(セラルミナム)」という独自素材で、アルミの剛性とセラミックの質感を組み合わせたものです。金属なのにサラッとした手触りで、従来のノートPCとは明らかに違います。
今回試したモデルはCPUにSnapdragon X2 Elite Extreme X2E-94-100を搭載。Qualcomm(クアルコム)が2025年9月に発表した、ARM系チップの現時点での最上位モデルです。18コア構成で最大4.7GHz動作、NPU(AI処理専用の部品)は80TOPSの演算性能を持ちます。
※ARMとはCPUの設計方式のひとつ。スマートフォンに多く使われてきた方式で、省電力・高効率が特徴です。このPCはARMベースのWindowsで動作します。
実際に使ってみると、Windowsの動作の軽さが気持ちいい。アプリの起動やファイル操作がとにかくキビキビしています。x86系(IntelやAMDの従来方式)のWindowsと比べて、長年積み重なった処理の負債がない分、全体的にクイックに動く印象です。
Geekbench 6のスコアはSingle-Core 3,283、OpenCL 42,313と、内蔵GPUとしてはかなり優秀な数値です。一方でMulti-Coreは18,201とやや抑えめでした。メモリは48GB LPDDR5X-9523、ストレージはSSD 1TB(NVMe)。2026年のモバイルノートとして余裕のある構成です。
ディスプレイは16型3K(2,880×1,800ドット)の有機EL、リフレッシュレート120Hz。発色の鮮やかさと滑らかな表示を両立しています。16型という大画面を持ち歩けるのは、このサイズ帯のノートPCとしてひとつの武器です。内蔵スピーカーは6基搭載。大画面に見合った迫力のあるサウンドが出ます。

インターフェースはUSB4(Type-C)×2、USB 3.2(Type-A)×1、HDMI×1、SDカードスロット。Wi-Fi 7、Bluetooth 5.4対応で、最新の無線環境にも対応します。バッテリーは70Wh、給電は130W USB-C ACアダプターで行います。
本体サイズは幅353.5×奥行242.4×高さ13.8mm。一般的な13.3型ノートと比べて幅が約2cm大きく、カバンはある程度選ぶことになります。
正直に書くARMの弱点と、それでも選ぶ理由
快適なのは間違いないのですが、ARM版Windowsゆえの注意点があります。

今回のテストでは古いベンチマークソフト「PCMARK10」が動作しませんでした(ARM対応はオプション扱い)。動画の書き出しが遅いといった報告もあります。使いたいソフトがARM対応かどうか、事前に確認しておくことをおすすめします。オフィスソフトやブラウザベースの作業なら、まったく問題ありません。
それでも、16型OLEDを搭載しながら約1.2kgを実現したノートPCは、現時点でほかにほとんど選択肢がありません。軽量な大画面モバイルを探しているなら、最有力候補です。
