1800W出力のポータブル電源「BLUETTI AORA 100」で我が家の防災を本気で考えてみた

アウトドア利用や車中泊などから人気が広がり、現在では防災視点で一家に一台の必需品として求められているのがポータブル電源です。わが家も娘3人、猫2匹の大所帯。何かあったときのためにポータブル電源は必要だと考えていました。

しかも、ペットがいるため、何かあった時でも避難所生活がしにくい状態です。家が倒壊しない限り、大規模停電が起きていたとしても、猫と一緒に自宅で過ごすことになりそうです。

「BLUETTI AORA 100」の正面。デザイン性やカラーリングも派手すぎず置きやすい。

防災を考えるなら1500W出力以上が必須

私はこれまでにも多くのポータブル電源のレビューをしてきました。その中で感じているのは防災視点で考えた場合、1500W出力が何よりも欠かせないということです。

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今回お借りしたポータブル電源は、「BLUETTI AORA 100」。バッテリー容量は1152Whですが、なんと1800W出力に対応したモデルです。まずは基本的な仕様を見ていきましょう。本体サイズは幅340mm×奥行き247mm×高さ317mmで、1000Whクラスではやや大きめ。重さは約16.4kg。

バッテリーにはリン酸リチウムイオン電池を採用しており、3500回以上の充放電サイクルに対応しています。本体上部左右にハンドルを搭載しており、手軽に持ち運ぶことができます。

右側面に入力端子を配置。

最大の魅力は前述の通り1800W出力ができること。これなら様々な家電やデジタル機器を同時に使うことができます。搭載する出力端子はAC出力が4基、シガーライター出力ソケット(DC)が1基、USB Type-Aが4基、USB Type-Cが1基です。

すべての端子を前面に配置。ディスプレイも見やすい。

USB Type-C端子が1基しかないのがやや残念ですが、AC出力が多いのでUSBタップを使うことで対応は可能です。また、本体天面に最大15Wのワイヤレス充電も備えています。

ワイヤレス充電に対応。ただし、置く位置はややシビアだった。

ポータブル電源を防災で使うと考えたときに必要なのがバッテリー容量と出力の2つ。ただしバッテリー容量は、本体も大きく重くなっていくため使い勝手が悪くなります。日常的に自由に動かして使うとなると、1000~1500Whがベストです。

そうなったときに重要なのが出力です。家電の中には1500W出力を求める製品が少なくありません。ただし、それは短時間がほとんど。このため、ほんの数10分間、1500W超で出力できればいいというわけです。

大出力だから同時使用が可能

「BLUETTI AORA 100」は1800W出力なので複数製品の同時給電がしやすいのがポイントです。例えば、ハイパワーの電気ケトルは瞬間的に1200W超の消費電力を必要とします。しかし、出力に余裕のある「BLUETTI AORA 100」なら、他の家電に給電しているときでも、同時に使うことができます。いちいち他の家電の電源を切ったり、コンセントを抜いたりする必要がありません。

電気ケトルに1200W出力しても、約600Wの余裕がある。

実際にティファールの電気ケトル「ディスプレイ ロック コントロール 0.8L KO8568JP」を接続してお湯を沸かして見ましたが、1236W前後の消費電力でした。約500mlのお湯を沸かしたところ、バッテリー残量は約93%。短時間にサッと使うことができます。もちろんその間にノートパソコンやスマホを充電したり、サーキュレーターを回しておくといったちょっとした使い方ができました。

大規模停電が起きた時に電源をキープしたいのが冷蔵庫です。現在、事務所ではハイセンスの450L冷蔵庫「HR-DCH450KK」を使っています。この冷蔵庫の年間消費電力量は265kWh/年。1時間あたりに直すと約30Wになります。

450Lクラスの冷蔵庫なら1日以上バッテリーで動かせる。

「BLUETTI AORA 100」のバッテリー容量は1152Whなので、38.4時間となります。変換効率を9割だと考えても、約34時間給電できます。実際はLEDライトやスマートフォンなども充電することになるため、丸1日は保つ、と考えるとよさそうです。なお、「BLUETTI AORA 100」は拡張バッテリーの接続にも対応しており、より長時間の給電も可能です。

さらに、「BLUETTI AORA 100」は最大1440Wの急速充電に対応しています。大規模停電の発生時は、自家発電施設のある避難所などで充電できることがあります。そういうときに短時間でしっかり充電することができます。


5人家族の非常用電源として

大規模災害が起きて停電になったと考えた場合を想定してみました。わが家のすぐそばに都立高校があり、そちらが避難所に指定されています。

おそらく、妻と子どもたちはそちらに避難し、自分と猫2匹は自宅に残ることになりそうです。東日本大震災の時は3日で約80%の停電が解消されているため、3日間乗り切るようにバッテリーを使う必要があります。

最も重要なのは情報収集と連絡を取るためのスマートフォンと照明です。「BLUETTI AORA 100」があれば、3日間のスマートフォンの充電とLEDライトの点灯なら問題ありません。家族全員のスマートフォンを充電したり、さらにモバイルバッテリーへの給電もできます。

AORA100の製品ページに掲載されている主要家電の動作時間。

停電期間が長くなることを考えて冷蔵庫への給電は一旦やめておきますが、避難所で「BLUETTI AORA 100」の充電ができるようなら、毎日充電しに行くことで冷蔵庫が使えます。本体質量は16.5kgなのでぎりぎりハンドキャリーも可能。キャリーカートがあれば、ある程度の距離も持ち運べます。さらにわが家の車は1500W出力に対応したハイブリッドなので、いざとなれば車から「BLUETTI AORA 100」に充電することもできます。

両手で持てる ハンドルがあるため ハンドキャリーしやすい。

「BLUETTI AORA 100」は可搬性をキープしながら、大出力で多くの機器に給電できるポータブル電源です。普段使いはもちろん、緊急時まで対応可能。汎用性が高く、さまざまな使い方ができます。

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この記事を書いた人

コヤマタカヒロ

1973年生まれのデジタル&家電ライター。大学在学中にストリートカルチャー誌「Boon」でライターデビュー。その後、PCやデジタルガジェット、白物家電を専門分野として執筆活動を展開。寄稿先はモノ雑誌から、ガジェット系Webサイト、家電ニュースサイト、ビジネス系メディアまで、多岐にわたる。執筆以外にアドバイザーなども行う。家電コミュニティ「家電総合研究所」を主催。調理家電のテストと撮影のための空間「家電スタジオ・コヤマキッチン」を用意。米・食味鑑定士の資格を所有。