最新オーブントースターの選び方

毎朝、家族が食べるパンを焼く、朝食の主役家電といえるのが、オーブントースターです。さらにパンを焼くだけでなく、お餅を焼いたり、揚げ物のを温め直したり、様々な使い方ができます。ところが一人暮らしなど、オーブンレンジで代用できる? と割り切ってオーブトースターを置いていない家も多くあります。しかし、それは本当にもったいないこと。オーブントースターはレギュラーに入れたい調理家電なんです。

そこで、オーブントースターの魅力を紹介するとともにおすすめモデルについても紹介していきましょう。

「焼く」のがオーブントースターの役割

オーブントースターの基本的な機能は「焼く」ことです。庫内の上下に搭載したヒーターにより、パンの表面を加熱して焼き色をつけていきます。パンは180℃以上に加熱すると、表面に焼き色がつくメイラード反応が発生します。このとき、食欲を掻き立てる香ばしい香りがします。また、表面が固くなることでパン内部の水分を閉じ込める効果もあります。

この焼き方、表面の焦げ目とパン内部の温めのバランスが各モデルの腕の見せ所というわけです。

バルミューダがトースター新時代を作った

現在のトースターのトレンドを作ったのが2015年に登場した『BALMUDA The Toaster』です。5ccの水をカップで入れて焼くトーストは緻密な温度制御との組み合わせにより、それまでのトーストのイメージを覆す美味しさを実現しました。同時にそれまで数千円が当たり前だったオーブントースター市場において、2万円台の高級トースターという新しいマーケットをも作り出し、多くの家電メーカーから購入トースターが生まれるきっかけを作っています。

2020年9月に発売されたリニューアルモデル。

トースターでオーブン調理もできる

オーブントースターにはトースト以外にもう一つの機能があります。それが温度調理を行うオーブンとしての機能。ヒーターの熱で直接焼くのではなく、庫内の温度を160〜250℃に設定して、食材を高温の空気で焼くことです。ローストビーフやローストチキンなどがオーブン調理の代表的なメニュー。さらにファンを内蔵し熱風を循環させて焼く、コンベクション機能を搭載するオーブントースターも増えています。ただし、低価格のオーブントースターには搭載しない場合もあります。

ノンフライや焼き芋、低温調理

最新のオーブントースターに様々な加熱モードを搭載する多機能モデルが増えています。例えば、パナソニックの『ビストロトースター』では冷凍トーストモードを搭載。しかも、薄切りと厚切りが用意されており、どちらも美味しく焼き上げられます。外は焦げているのに中が冷たい、と言った心配もありません。このほか、お餅や焼き芋など、多彩なモードが選択できます。デスコムの『』では低温調理にも対応。ジップロックに公式対応しているので、食材を入れて、加熱調理できます。

ポップアップトースターという選択肢

トースターの種類の一つに、ポップアップトースターという製品があります。 映画やドラマなどで見ることが多い家電で、食パンを縦に入れて焼きあがるとポンと飛び出すトースターのこと。ポップアップトースターの一番のメリットはパンの表面とヒーターなどの加熱部が近いため、素早くパンの表面だけをカリッと焼けることです。デメリットは 食パン以外が焼けないこと。 上部トレイに 食パン以外のパンを焼いて温められるポップアップトースターもありますが、 あまり利点はありません。 デザイン性の高さと、食パンを素早く焼けることが ポップアップトースターの魅力です。

デロンギ(DeLonghi) ケーミックス ポップアップトースター
10枚~5枚切食パン対応 スパイシーレッド kMix TCX752J-RD

おすすめの最新トースター

パナソニック『ビストロトースター NT-D700-K』

冷凍トーストモードをはじめとした15モードとマニュアルの温度調理モードを搭載する最新モデル。最大4096通りの加熱モードを搭載しており、最適に食材を焼き上げられます。

さまざまなパンはもちろん、揚げ物の温め直しや、複数の焼き芋モードを搭載。遠近赤外線ヒーターを合わせて3本搭載しており、石焼き芋のようなねっとりした焼き上がりの焼き芋も作れます。やや高価ですが、圧倒的な多機能と美味しさのバランスは納得ができるレベルです。

厚切りトーストを絶品に焼き上げてくれます!人気の生食パンの厚切り冷凍を楽しむのにも最適なんです。

テスコム『低温コンベクションオーブン TSF601-C』

基本となるトースト機能に加えて、コンベクションオーブン機能や ノンフライ調理器のそして低温調理ができる温度調理機能を搭載する多機能トースター。 他にパンを焼くだけでなく、おかず調理にフル活躍できます。 密閉袋のジップロックに公式対応しており、手軽に低温調理ができるのが楽しいです。

お刺身用のサーモンに塩コショウして、 オリーブオイルと一緒にジップロックにいれ、40℃で約20分。 手軽にサーモンのコンフィが作れます。 大きな塊肉には使えませんが、湯煎タイプよりも手軽です。

バルミューダ『BALMUDA The Toaster』

2015年に発売されて高級トースターブームを巻き起こした、『BALMUDA The Toaster』の最新モデル。 水をセットしてチームで焼くトーストの美味しさはまだ変わりません。 特にバターをたっぷり含んだ、 クロワッサンやデニッシュパンのリベイクは完璧他の追随を許さない美味しさになります。 オーブン機能ではローストビーフなどの調理にも対応。 おしゃれなレシピがたくさん紹介されているのもポイントです。

パンが美味しく焼けるのはもちろんのこと、デザイン性の高さでは未だにトップ。 知名度の高さもあり使っていると、おっ!思われることは間違いありません。

三菱電機『ブレッドオーブン』

一般的なトースターとは異なり、1枚ずつ食パンを密閉してプレートと天井のヒーターで 包み込んで焼くオーブン。パンが本来持つ水分で蒸しあげられるので、香り豊かに焼き上げられます。 食パンを焼きたてのような状態に戻したり、カリッと焼き上げられるのが特徴です。

そして何よりもおすすめなのがフレンチトーストモードで焼いた フレンチトースト。スフレのようなふわふわな仕上がりは絶品です。 1枚ずつ焼く仕組みなので、家族の朝食に使うには ややハードルはありますが、 トーストのおいしさを求めるなら選択肢になる一台です。

食パンを突き抜けた美味しさにできる 唯一無二の家電。 少人数世帯なら使いやすいのではないでしょうか。

アイリスオーヤマ『マイコン式オーブントースター MOT-401』

付属の専用容器に水を入れて 密閉して焼くことで「ふんわり生トースト」や「サクサク極上トースト」が焼けるモデル。他の高級トースターとは異なり、1万円代前半で購入できるのもアイリスオーヤマならでは。さらに トースト以外にも様々なおかずメニューにも対応 自動調理 ができます。庫内は非常に広く食パン4枚を一度に焼けるのも便利。低価格とは思えない多機能が魅力のモデルです。

網を引いた専用容器内に水を入れて焼く仕組み。入れた水がパンについてしまうとその部分がうまく焼けないなど、使い勝手面ではやや課題はありますが、機能と価格は非常に魅力的です。

この記事を書いた人

コヤマタカヒロ

1973年生まれのデジタル&家電ライター。大学在学中にストリートカルチャー誌「Boon」でライターデビュー。その後、PCやデジタルガジェット、白物家電を専門分野として執筆活動を展開。寄稿先はモノ雑誌から、ガジェット系Webサイト、家電ニュースサイト、ビジネス系メディアまで、多岐にわたる。執筆以外にアドバイザーなども行う。家電コミュニティ「家電総合研究所」を主催。調理家電のテストと撮影のための空間「家電スタジオ・コヤマキッチン」を用意。米・食味鑑定士の資格を所有。